ビールかけ

プロ野球の優勝でビールかけを最初にしたのは誰?もったいないっ!?

プロ野球のリーグ優勝で毎年見る「ビールかけ」
参加している選手達は楽しそうですが、そもそも誰が最初に、何のために始めた行事なのでしょうか?

さらには毎年大量のビールを消費するため、環境問題や商品を粗末にしている、もったいないといった声もありますが、その辺りを見ていきたいと思います。


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ビールかけはいつ・誰が・どこで最初に始めた?

ビールかけ

プロ野球チームが、ペナントを制して優勝した時に行う祝勝会での一幕といえば「ビールかけ」
これは一体いつ誰が始めたものだったのでしょうか?

1920年にプロ野球が始まったとされますが、実はもともとは優勝しても、監督も含めチームメンバーはビールで乾杯をする程度だったそうです。

ビールかけが始まったのは、1959年(昭和34年)鶴岡監督率いる南海ホークス(現ソフトバンクの前身)が優勝した時という説があります。

優勝祝勝会の場所は、東京都中野区にある南海ホークスの選手宿舎(現中野ホテル)でした。

鶴岡監督の挨拶を長いと感じたメンバーの1人が、アメリカのシャンパンファイトの風習を真似して、選手たちにビールをかけ始めたんだとか(笑

そのメンバーとは、カールトン半田(本名:半田春夫)内野手が、まずはエースの杉浦忠投手の頭からビールをバサー!

その時の様子と思われる画像はこちら

1959年南海ホークスのビールかけ
出典:http://www.kirin.co.jp/entertainment/museum/history/column/bd083_1959.html

ビールかけの模様は、毎年テレビ放送されるのが恒例となっていますが、当時はテレビ放送はなし。
最初にビールかけはテレビ放送されたのは、1966年に巨人がリーグ優勝した時という記録があります。

【プロフィール】
カールトン 半田(日本名:半田 春夫)
生年月日:1931年4月20日
出身地:ハワイ準州
身長:170cm
体重:63kg
所属:南海ホークス、中日ドラゴンズ

優勝時にビールかけをする理由と由来とは?

日本のプロ野球でビールかけを行うのは、アメリカのシャンパンファイトを真似たものでした。

では、そもそもアメリカでシャンパンファイトが始まったのはどういった理由からだったのでしょうか?

シャンパンファイトが始まったのは、1950年にメジャーリーグのセントルイス・ブラウンズ(現オリオールズ)が、シーズン100敗の阻止を祝ったという説があるようです。

いやいや、優勝じゃなくて100敗を阻止って、多分この年最下位のチームじゃないでしょうか。
あまりに弱かったので、暗い雰囲気を振り払って来期から切り替えようとしたのかもしれません。

今や恒例の儀式でも、きっかけはそんな些細なことから始まっていたんですね(*^^*)

さらにこのシャンパンファイトの歴史は、中世ヨーロッパの時代にまで逆上ることができます。

その時代、発泡酒には体を清める作用があると信じられていたようです。

それを知ってか知らずか、フランスの皇帝「ナポレオン・ボナパルト」が戦いの後に、シャンパンファイトをしたという説があるのです。

シャンパンは高価なため、日本のシャンパンファイトとしてはビールが使われるようですが、単純に見てて楽しそうですよね。

私は経験ありませんのでわかりませんが、毎日のように試合をする中で、勝敗や個人成績などで緊迫している選手達にとっては、唯一解放される瞬間なのかもしれません。

ビールかけは、現ソフトバンクが始めたとされていますが、それを見た他球団が羨ましい「俺らもやりたい!」と思ったのでしょう。

だからこそ、これまで恒例行事として続いているわけなので、チームメートと一緒にバカになれる時の一体感というのは、本当に格別なのだと思います。

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ビールかけはもったいない!?

楽しそうにビールかけをする一方で、やはり食品を粗末に扱うのはもったいないといった批判もあるようです。

一回のビールかけで、どれぐらいのビールを使うのかというと、だいたい3000本ぐらいを毎年用意しているそうです。

楽天が優勝した時は、ビール5000本を用意したこともあったとか・・・
しかし、これはさすがに多すぎて余るといった声もあったそうですね。

ビールかけで使われるビールのメーカーは様々ですが、アサヒがよく使われます。
アサヒビールの大瓶633mlを5000本発注するとして、1本314円とすると、

  • 633ml✕5000=3,165リットル
  • 314円✕5000=157万円

となります。

どうなんでしょうね。一晩でこれぐらい使う金持ちとかいそうですけど、論点はお金よりも食品の扱いや環境問題といった所ですよね。

3,165リットルという大量の汚水が発生するわけなので、環境汚染を危惧する人達もいるかもしれません。

実は、そういった批判の声が相次ぎ、ビールかけをしなかった年というのが存在することが分かりました。

【1999年:ダイエー優勝】
商品の無駄使いという世間の批判を浴びて自粛
祝勝会はコスト削減という理由もあり、炭酸水を使用しています。

【2000年:巨人、ダイエー優勝】
同様にビールかけなし

【2001年:ヤクルト、近鉄優勝】
この年はアメリカの911テロを考慮してビールかけを自粛

このように、3年間はビールかけを自粛するムードがありました。

これをきっかけに、ビールかけが無くなる可能性もありましたが、今となっては恒例行事となっています。
それだけビールかけというのは、魅力があるんでしょうね。

でなければ、もったいないだけ!といって選手もビールかけを辞めるでしょうから。

ちなみに、未成年の選手のビールかけは良いのか?ということが気になりますが、「未成年者飲酒禁止法」によると、飲酒はダメだけと、体にかける場合は違法ではないようです。

なので飲まなければ問題はないのですが、選手自身が自粛したり、炭酸水などのノンアルコール飲料で代用することが多いですね。

ビールかけは食品を粗末にしているのか?

いろんな考え方があるとは思いますが、ビールかけに関してはプロ野球選手だけがやっているわけではないですし、お祝いのイベントとしてやる人はいるわけです。

さらに、食品は食べる用途以外にも使われることはあります。

例えばダウンタウンのコントなんかでは、食べ物を笑いのネタとして使われることがあるんですね。
自身が食べたものを当てる「ききシリーズ」や「山崎VSモリオ」などは、食品を使いますが、最初は批判やクレームもあったそうです。

そこで、

  • 捨てた商品はから容器です
  • 食材は後でおいしくスタッフがいただきました

といったテロップを挿入する対策がとられるように改善されています。

ダウンタウンの松本さんは「食品を笑いに変えることが、粗末にしていると捉えられてしまうことがもどかしい」という発言をしています。

食品というのは、食べることでも満足しますが、笑いに変えることでも人を満足させます。

もう少し抽象度上げて考えれば、人の幸せのための用途として使われていると考えれば、ビールかけもダウンタウンのコントも、楽しいと思えるのならば、自粛はしなくていいのではないでしょうか。

ただ、ダウンタウンのコントは見てる人を楽しませるためですが、ビールかけはやってる選手達が楽しいのであって、見てる側は意味が分からないという人も当然いるでしょう。

そういう意味では、ファンはビールかけをみたいでしょうけど、そもそも放送する必要があるかどうか?
そして、放送する以上は理解や配慮は必要なので、ビールかけをテレビで放送する際には、

  • 残ったビールは、全員で飲みました
  • 環境汚染を考慮して、対策をしています

など、対策をしていることをテロップを挿入すれば良いのではないかと思います。

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