フジロックでヘッドライナーを務めたこともある、アメリカの人気ロックバンドWeezer(ウィーザー)。
デビューから20年以上経過した現在でも精力的に作品をリリースしており、その人気は今も健在です。
今回は、Weezerの人気曲とアルバムを時系列順に紹介していきたいと思います。
- 1 Weezerとは?
- 2 Weezer(ウィーザー) おすすめ人気曲
- 2.1 – My Name is Jonas –
- 2.2 – The Good Life –
- 2.3 – Island In The Sun –
- 2.4 – Keep Fishin’ –
- 2.5 – Beverly Hills –
- 2.6 – Heart Songs –
- 2.7 – (If You’re Wondering If I Want You To) I Want You To –
- 2.8 – Memories –
- 2.9 – Back To The Shack –
- 2.10 – Thank God For Girls-
- 2.11 – Feels Like Summer –
- 2.12 – Happy Together –
- 2.13 – Zombie Bastards –
- 3 まとめ
Weezerとは?
1992年に結成されたロックバンドで、「パワー・ポップ」というジャンルの代表的バンドとされることが多いです。
パワー・ポップは「ポップなハードロック」とでも言うべきもので、ポップ・パンクに近いジャンルです。
Weezerはその音楽性や、特にボーカル兼ギタリストのリヴァース・クオモのキャラクター性からしばしば「泣き虫ロック」と評されます。
歌詞は内気な青年のパーソナルな悩みごとなどをテーマにしたものが多く(特に初期)、極上のメロディセンスが素晴らしいです。
また、Weezerは「グランジ・オルタナティブムーブメント」の最中にデビューしたこともあり、オルタナティブ・ロックのバンドとして語られることも多いです。
Weezerはほとんどの曲をリヴァースが作曲しています。
リヴァースが90年代から親日的スタンスであったこともあり、日本でも初期から人気がありました。
途中、謎の日本キライ期間があったものの現在では日本人女性と結婚していたり、Perfumeをフェイバリットに挙げるなど親日家としても有名です。
日本のライブではしばしば日本語でMCをしています。
Weezer(ウィーザー) おすすめ人気曲
– My Name is Jonas –
発売日:1994年5月10日
収録アルバム:「Weezer(The Blue Album)」
記念すべきデビュー・アルバムの第一曲目を飾る曲。
初っ端から「泣き虫ロック」全開な感じです。後述のNirvanaからの影響があるのか、「静と動」の対比もよいですね。
「Weezer(The Blue Album)」はデビュー作にして最も売れたWeezerのアルバムです。非常に完成度が高かったため、良くも悪くもその後のWeezerの音楽性を決定づけることになりました。
捨て曲無しの、名曲の宝庫みたいなアルバムですので是非一度聴いてみて下さい。
– The Good Life –
発売日:1996年9月24日
収録アルバム:「Pinkerton」
個人的にはこの曲がWeezerの中で一番好きです。
ナード系男子はこの歌詞に共感するところがたくさんあるのではないでしょうか。
「Pinkerton」は、「Weezer(The Blue Album)」以上に物凄く赤裸々に青少年の心情を歌っています。
今でこそ前作と並ぶほど人気のあるアルバムですが、発売当時は酷評されていました。信じられませんね。
その後リヴァースのハーバード大学への進学(!)や、重要メンバーであったマット・シャープの脱退などの影響により、Weezerは約5年間作品をリリースしませんでした・・・
– Island In The Sun –
発売日:2001年5月15日
収録アルバム:「Weezer(The Green Album)」
Weezerの代表曲の一つです。アコースティック系の哀愁漂う美メロです。
日本で特に人気があるようで、洋楽を流すタイプの飲食店とかでたまにかかったりしてます。
「Weezer(The Green Album)」は便宜的にグリーンアルバムと呼ばれるのですが、実際は無題です。
Weezerの中でもかなり聴きやすいアルバムだと思います。
– Keep Fishin’ –
発売日:2002年5月11日
収録アルバム:「Maladroit」
セサミストリートとのコラボPVでも有名な曲。
PVは非常にピースフルな雰囲気が漂っていますね。
Weezerはこの頃から徐々に「泣き虫ロック」からの脱却を意識していたようで、「Maladroit」はWeezerにしてはハードロック寄りな音楽性が特徴になっています。
歌詞もややポジティブさが増しています。
– Beverly Hills –
発売日:2005年5月10日
収録アルバム:「Make Believe」
聴いての通り、ラップ・ロックです。
全米でスマッシュ・ヒットしました。この曲以降、Weezerはたまに曲にラップを取り入れるようになります。
「Make Believe」は良いアルバムですが、初期作ほどのエモーショナルさが無いので、個人的にはそこまで聴かないですかね(好きな人すみません・・・)。
なお、「Maladroit」〜「Make Believe」の辺りで、リヴァースが何故か突然日本を嫌う言動を取り始めるようになりました。
後年のリヴァースは雑誌で当時のことを平謝りしていますが、理由は現在でも明確にしていません。
このことは日本のWeezerファンの間では黒歴史になっています。個人的には日本人女性にフラれた説を推しています。
– Heart Songs –
発売日:2008年6月4日
収録アルバム「Weezer(The Red Album)」
珠玉のバラード曲。しかもリヴァースの音楽のルーツを歌っている重要曲でもあります。
元々リヴァースはIron Maiden、Judas Priest、Slayerなどのヘヴィ・メタルに憧れておりメタルバンドとして売れたかったのですが(!)
1991年に発売されたNirvanaのNevermindに衝撃を受け音楽性を大転換。その後「The Blue Album」を作るに至ります。
「Weezer(The Red Album)」は、前半はHeart Songs以外にも名曲が揃ってますのでおすすめです。
個人的には「Everybody Get Dangerous」なども好き。後半のリヴァース以外が作った曲群はちょっと・・・
– (If You’re Wondering If I Want You To) I Want You To –
発売日:2009年10月28日
収録アルバム:「Raditude」
Weezerらしいポップソングですね。ただ個人的にはちょっと音が軽やかすぎるように思いますが・・・
「Raditude」が好きな人には申し訳ないのですが、筆者はこのアルバムがあまり好きになれませんでした。
当時の筆者はこのアルバムを聴いた時、「Weezerがロックバンドを辞めようとしている」と感じ、裏切られたとすら思いました(イタいですね)。
でも、数年経ち冷静になった今改めて聴いてみると、そんなに悪いアルバムではないと思います。
– Memories –
発売日:2010年9月14日
収録アルバム:「Hurley」
非常にエモーショナルで、思わず走り出したくなるような曲ですね。
数多の有名パンクバンドが所属する「エピタフ・レコード」に移籍した影響なのか、かなりパンキッシュなのも特徴です。
「Hurley」は外部ミュージシャンが多く参加しているアルバムです。
それがどの程度作品に影響しているかはよく分かりませんが、全体的にエモーショナルな雰囲気が強いアルバムですね。個人的にはかなり好きです。
– Back To The Shack –
発売日:2014年10月10日
収録アルバム:「Everything is Alright in The End」
2000年代後半〜2010年代初頭あたりのWeezerは、「Raditude」や当時のライブパフォーマンス(リヴァースがギターを弾かなかったり)に見られるような非ロックバンド的方向性が顕著でした。
しかし、その方向性は従来からのファン(筆者含む)の幻滅を誘います。
この曲は、そういった姿勢に対する赤裸々な反省が歌われた曲です。
「I forgot that disco sucks(ディスコがクソだってこと忘れてた)」、「Maybe I should play the lead guitar and Pat should play the drums(たぶん俺はギターを弾くべきで、パットはドラムを叩くべきなんだ)」の歌詞を聴いた時、筆者は「ああその通りだよ!(怒)」と思わずにはいられませんでした。
「Everything is Alright in The End」は、個人的に非常に辛い時期に発売されたアルバムなので聴き返すと当時のことを思い出して辛くなってしまうのですが、まさにアルバムタイトルの通り、「そのうち良くなるよ」というメッセージが込められたアルバムです。
– Thank God For Girls-
発売日:2016年12月14日
収録アルバム:「Weezer(The White Album)」
個人的には、この曲がWeezerのラップ・ロック系楽曲の最高傑作だと思います。
それまでのWeezerとは少し違うが、確かにWeezer的でエモーショナル。Weezerの新機軸を感じた曲です。
「Weezer(The White Album)」の頃から、リヴァースは自身の創造性・チャレンジ精神と、従来からのファンの期待を上手く両立することができるようになったと思います。
これまでのWeezerとはちょっと違うが、確かにWeezer的と言える曲が揃ってます。
– Feels Like Summer –
発売日:2017年10月27日
収録アルバム:「Pacific Daydream」
トリップ感を感じる良曲です。
リヴァースは既に子持ちのいい歳したおっさんになっていることもあり「泣き虫ロック」感はとっくに薄れていますが、リヴァースのソングライティングの懐の深さを感じます。
「Pacific Daydream」は非常に多幸感の強い傑作ポップアルバムだと思います。
アルバムジャケットでは子どもが宇宙空間でブランコしていますが、本当にそんな気分になれます。ドライブとかに合いそう。
– Happy Together –
発売日:2019年3月8日
収録アルバム:「Weezer(The Teal Album)」
The Turtlesというバンドが1967年に発表した曲のカバーです。
原曲もヒット曲ですが、Weezerのカバー版は「Pacific Daydream」の延長線上にあるような多幸感ある感じに仕上がっています。
「Weezer(The Teal Album)」はWeezer初のカバーアルバムです。
原曲はマイケル・ジャクソンからブラック・サバスまで何でもありの構成になっており、リヴァースの音楽的ルーツを感じることができます。
– Zombie Bastards –
発売日:2019年3月1日
収録アルバム:「Weezer(The Black Album)」
「死ね死ね、ゾンビ野郎!」という歌詞が非常に目を引きます。全体的に暗喩的な歌詞になっており、この歌詞に込めた真意を本人に聞いてみたいところ。
「Weezer(The Black Album)」は、「The Teal Album」とほぼ同時期に発売されました。
Weezerにしてはちょっとダークな雰囲気があります。
ポップなんだけど、どこか物悲しい余韻が残る曲が多いです。前作とは方向性が違いますが、こういったWeezerもとても良いです。
まとめ
メロディメイカーと言われるアーティストは次第に作曲の引き出しが無くなっていってしまうこともありますが、Weezerは現在でも本当に極上のメロディを量産し続けています。
ライブパフォーマンスもサービス精神旺盛でとても楽しめるバンドです。
来日頻度も多めなので、興味を持たれた方はぜひ次のライブに行ってみて下さい!