パソコンとDAWソフトを用いて、音楽制作を行うのがDTM(Desk Top Music)です。
DTMの中心的役割となるDAWソフトは、一昔前に比べるとだいぶ安価で手に入りやすくなりました。ただ、いきなり高価なソフトを買うのは気がひけるし、いくつかソフトを試したいなどありますよね。
近年では、無料のフリーソフトも多数出ています。
そんなDAWのフリーソフトを、厳選して紹介してみたいと思います。
DAWソフトについて
DTMをするのにメインとなるソフトがDAWです。
DAWはDigital Audio Workstationの略で、そのまま「ディーエーダブリュー」か「ダウ」と呼ばれています。
このDAWソフトがあれば、自宅で一人で音楽制作ができるのですが、国内外数多くのソフトが出ていて、最初はどれがいいのか選択が難しいところ。
そこで、DAWのフリーソフトのおすすめを、実際にDTMをしている私が選んでみます。
【2019年版】DAW初心者におすすめフリーソフトを5つ厳選して紹介
「Cake walk by BandLab」
対応OS:Windows専用
- 機能面が最上位グレード
- VSTのプラグインに対応
- トラック数の制限がない
- 総合的にコスパが高い
かつての「SONAR」の後継者、「Cake walk by BandLab」
「SONAR」という有料DAWソフトが生産中止となり、シンガポールのBandLab Technologiesから無料DAWソフトとなって復活したのが、この「Calewalk」です。
正直、プラグインに関してはそこまで揃っていないですが、機能面では最上位グレード「SONAR PLATINUM」の主要機能はすべて備える高機能ぶりです。
いわば旧SONARの新しいモデルが、無料で使えると同等。なので、コスパは抜群です。
インターフェイスや操作性もSONARと同じなので、ネット上で使い方を調べればたくさん紹介されています。また、多くのユーザーが使用していたSONARの後継者ということもあって、安定して使用できます。
Windowsユーザーなら、迷わずおすすめです。
「Studio One Free」
対応OS:Windows/Mac
- トラック数が無制限
- ソフトに使用期限がない
- 音源のプラグインは少ないが、ミキシング/マスタリング機能の充実
- 録音が多い人におすすめ
PreSonus社による有名なDAWソフト「Studio One」の無償版「Studio One Free」
Cubaseの開発チームがスピンアウトする形で作られたのが、Studio Oneです。
MIDI/オーディオ、どちらも扱える数少ないDAWフリーソフトになっています。
最初から音源とMIDIループ素材が搭載されているので、ダウンロードしてインストールすれば直感的にすぐ作曲を始められます。
ソフトに使用期限がなく、煩わしい登録も不要なのが嬉しいポイントですね。
トラック数が無制限なのもフリーソフトでは珍しく、壮大な作曲にもチャレンジ可能です。有償版「Studio One」にアップグレードする前に、これでソフトの扱いに慣れるのもいいと思います。
また、他のDAWと違うStudio Oneのメリットは、マスタリング用のプロジェクトファイルが作成できることです。
曲を読み込んで、マスタリングエフェクトや曲順のフェードまで調整でき、プレス用に書き出しができます。なのでアルバム作成をする際には、とても便利な機能ですね。
操作性や録音まわりの充実さから、どちらかと言うと、録音が多い人におすすめしたいソフトです。
「GarageBand 」
対応OS:Mac専用
- Apple純正のDAW
- iphone/ipadでのiOSに対応
- 音源/ループ素材が豊富
- 音楽経験が少ない初心者でも分かりやすい操作性
Apple社が販売するMacパソコンにはじめから搭載されている「GarageBand 」
音源やループ素材が揃ってるので、音楽経験に自信のない方でも直感的に操作が可能です。デザインも、クールでかっこいいです。
Apple社の本格的なDAWソフト、Logic pro Xとも操作性が似ているので、MacユーザーならばGarageBandで慣らしていくのをおすすめします。
というのも、私もMacユーザーで、一番初めに使ったDAWがGaregeBandでした。
シンセ音源やループ素材を組み合わせ、1曲できたときはとても感動しましたよ!
その後、有償版Logic proXに乗り換えましたが、まずこれを扱っていたのでスムーズに移行できてよかったと思います。
GarageBandはiphone/ipadでのアプリ版も登場しているので、出先で浮かんだフレーズやビートだけ打ち込みたいなど、咄嗟のアイデアのデータ連携もバッチリです。
「Pro Tools | First」
対応OS:Windows/Mac
プロ御用達、憧れのPro Toolsの無償版「Pro Tools | First」
- 音楽業界では標準の本格化DAW「Pro Tools」の無償版
- トラック数の制限はあるものの、DTM制作には十分な機能を搭載
- 作った音源はクラウド上にて保存/共有が可能
- 本格的に作曲をしていきたい方は、扱えるようにしておくと◎
プロのミュージシャンやレコーディング・スタジオで当たり前に使用されているPro Tools。分かってはいるけど、なかなか手が伸びないですよね。
制限はあれど、無償版がるんです。あのPro Toolsが使えます。
具体的には、トラック数は最大16トラックまで、外部音源は使えませんが、「Xpand!2」という音源やループ素材が付いているので、インストール後すぐに制作ができます。
曲の保存は、クラウド上に最大3曲まで保存可能です。
メール等でファイル交換はできませんが、クラウド上での共有が可能です。
お試し版とはいえ、一歩踏み込んだDTM作曲がしたい方には無償でPro Toolsが使えるのは、たまらないんじゃないでしょうか。私も早速ダウンロードしましたよ。ふふ。
「Tracktion 7」
対応OS:Windows/Mac
完全フリー・機能制限のないDAWソフト「Tracktion 7」
- 元は有料だったソフトを無償化
- 機能制限が全くない
- 外部プラグイン(VST/AU)が使用可能
- マニアや一部のDTMerから高い人気
「Tracktion 7」は2002年にイギリスのプログラマー、JulianStorerによって開発されたDAWソフトです。
シングル・スクリーンのインターフェイスは、MIDI入力、オーディオ録音、ミキシングからマスタリングまで一つの画面で操作が可能です。
画面にカーソルを合わせれば、ヘルプがポップ・アップで出てくる充実さに加えて、トラック数も無制限、外部での音源・エフェクト追加も可能です!
また、音質のスペックが高いので、オーディオ録音を頻繁に行う方からの人気が高いですね。
驚くほど機能が充実していて、フリーとはすごいです….
どうやら、元は有料販売していたものが、新しいバージョンがリリースされると古いのを無料化する仕組みだそう。
慣れてしまえば、これ一つでまさにDAW完結が可能なソフトとなっています。
まとめ
DAWのフリーソフトをおすすめしてきました。
「FL Studio」や「Reaper」など、有料DAWのデモ版としてお試し可能なDAWソフトもありますが、DAWソフトは一度使い始めると、どうしても他に移行しづらくなります。
視認性や、何より直感的に、自分が操作しやすいと思うソフトを使用するのがおすすめですよ。一緒にDTM生活を楽しみましょう。