テクノ・電子音楽は非常に音楽性が多様なジャンルです。
「テクノが好き」というのは、「スポーツが好き」「読書が好き」「音楽が好き」と言ってるのとあまり変わらないくらい、話し手によって意味が異なってくるでしょう。
話し手がイメージしているミュージシャンは千差万別のはずです。「俺、テクノ好きなんだよね!(Perfumeとか)」「俺も俺も!(Prefuse73とか)」と話している二人の間には、深い谷が広がっています。
今回はそんなテクノ系の中でも、私が個人的に好きなワープ・レコーズ(Warp Records)に所属しているミュージシャンの作品をご紹介します。
- 1 ワープ・レコーズ(Warp Records)とは?
- 2 洋楽テクノでおすすめ!ワープレコーズの独創的な作品群を10曲紹介
- 2.1 -Menelec- Squarepusher
- 2.2 -lambic 9 Poetry- Squarepusher
- 2.3 -Pro Radii- Autechre
- 2.4 -Reach For The Dead- Boards of Canada
- 2.5 -Never Catch Me ft.Kendrick Lamar – Flying Lotus
- 2.6 -The Class of 73 Bells- Prefuse 73
- 2.7 -Clock- Plaid
- 2.8 -Ice Cream(feat. Matias Aguayo)- Battles
- 2.9 -Windowlicker- Aphex Twin
- 2.10 -T69 Collapse- Aphex Twin
- 3 まとめ
ワープ・レコーズ(Warp Records)とは?
ワープ・レコーズは、1989年にイギリスで設立された音楽レーベルです。
IDM(インテリジェント・ダンス・ミュージック)と言われるジャンルの音楽をリリースしているミュージシャンが多く所属しているのが特徴で、先進的・実験的なイメージの電子音楽が多いレーベルです。
IDMは複雑怪奇なリズム・曲展開が特徴的なジャンルで、ダンス・ミュージックとありますが、踊るのにあまり適した音楽とは言えません(笑)
有名なミュージシャンは大型フェスには来てくれるものの、日本での知名度がそれほど高くないこともあり、所属ミュージシャンの来日頻度は低めです・・・
この記事で少しでもリスナーが増えることで来日頻度も増えれば嬉しいです!
洋楽テクノでおすすめ!ワープレコーズの独創的な作品群を10曲紹介
-Menelec- Squarepusher
Menelec
Squarepusher
エレクトロニック
¥150
provided courtesy of iTunes
発売日:2004/3/9
収録アルバム:「Ultravisiter」
IDMの有名ミュージシャンであるSquarepusher(スクエアプッシャー)の傑作アルバム「Ultravisiter」から2曲紹介します。
この「Menelec」は個人的にかなり好きな曲です。序盤の静寂から、徐々にカオスに移っていくのが堪りません。
Squarepusherは、イギリスのベーシストであるトーマス・ジェンキンソンが電子音楽系の活動・リリースを行う際のアーティスト名義です。
クリエイティブな楽曲を多くリリースしており、レディオヘッドのトム・ヨークも「ポップ・ミュージックの世界とは違い、今日の音楽界における真の挑戦は彼のようなアーティストが負っている。」と評しています。
-lambic 9 Poetry- Squarepusher
発売日:2004/3/9
収録アルバム:「Ultravisiter」
Squarepusherは元々ベーシストであることもあり、生音中心のバラード曲でも秀逸な曲を作っています。
この「lambic 9 Poetry」も良い曲です。
個人的にかなり落ち込んでいた時に聴いたのですが、すごく染み入りました。
-Pro Radii- Autechre
Pro Radii
Autechre
エレクトロニック
¥150
provided courtesy of iTunes
発売日:2005/4/9
収録アルバム:「Untilted」 (注)誤植ではありません。
「グリッチ」と呼ばれる、機械が故障したような音を多用した曲が多いAutechre(オウテカ)の中で私が特に好きな曲です。非常にクール。
AutechreはIDMのジャンルではパイオニア、重鎮と言われることが多いミュージシャンでこれまで多くの楽曲をリリースしていますが、中には複雑すぎて理解不能な曲もあります(笑)
-Reach For The Dead- Boards of Canada
発売日:2013/6/5
収録アルバム:「Tomorrow’s Harvest」
静寂・タイムレスという言葉が浮かんでくる、クールダウンできる曲です。
どこかレトロな雰囲気もあります。
Boards of Canadaは、「カナダ」とありますがスコットランド出身の音楽ユニットです。
80年代から活動している有名ミュージシャンですが、寡作なことでも知られています(泣)
-Never Catch Me ft.Kendrick Lamar – Flying Lotus
発売日:2014/10/7
収録アルバム:「You’re Dead!」
ジャズとも電子音楽とも言えない、絶妙に独創的な曲です。
ケンドリック・ラマーのラップも良いです。
Flying Lotusは2018年のソニックマニアで来日しました。見に行きましたが、まるで万華鏡のようなライブでした(笑)
-The Class of 73 Bells- Prefuse 73
The Class of 73 Bells (feat. School of Seven Bells) [Radio Edit]
Prefuse 73
エレクトロニック
¥150
provided courtesy of iTunes
発売日:2007/10/23
収録アルバム:「Preparations」
アンニュイな女性ボーカルが印象的な曲。
これもクールダウン出来る感じで良いですね。
Prefuse 73は、スコット・ヘレンというミュージシャンが最も好んで使う名義です。スコット・ヘレンはヒップホップの影響をかなり受けているので、ラップのサンプリングとかが多い傾向があります。
-Clock- Plaid
Clock
Plaid
エレクトロニック
¥200
provided courtesy of iTunes
発売日:2016/6/10
収録アルバム:「The Digging Remedy」
適当に打ち込んだんじゃないだろうなと思うような出だしから始まりますが(笑)、多幸感のあるパートとアンビエント的なパートのコントラストがたまらない曲。とても美しいです。
Plaidの作る楽曲はアップテンポなダンスミュージックからアンビエントまで幅広いです。
Bjorkとコラボした曲を作ったりもしてます。
-Ice Cream(feat. Matias Aguayo)- Battles
発売日:2011/6/11
収録アルバム:「Gloss Drop」
テクノミュージシャンではありませんが(笑)、フジロックホワイトステージのトリを務めたこともある有名ロックバンドBattlesもワープ・レコーズ所属です。
頭が溶けていきそうな複雑なリズムがよいです。カオス。
-Windowlicker- Aphex Twin
発売日:1999/3/22
収録アルバム:「Windowlicker」(シングルのみ)
最後はIDMの超有名アーティストAphex Twinから2曲紹介します。
Aphex Twinは「天才」「テクノモーツァルト」「嘘つき」などの尊称で呼ばれます。
フジロックのヘッドライナーをしたこともあります。
まずはAphex Twinの中でも定番中の定番「Windowlicker」です。
MVの前半はFワードの嵐で聞くに堪えませんが、後半はポップ+地獄絵図の様相で見るに堪えません(笑)。Aphex Twinの中ではポップで聴きやすい曲。
-T69 Collapse- Aphex Twin
発売日:2018/9/14
収録アルバム:「Collapse EP」
最後は2018年リリースのCollapse EPから。
どこか丸くなった印象も受けますが、Aphex Twinらしいアイデア性のある曲展開がとても良いです。
この調子でもっとコンスタントに作品を発表してほしい!
まとめ
とにかく日本でも知名度が上がって、もっと来日するようになればいいのにという思いで書きました!
ワープ・レコーズは2019年で設立30周年になります。
現在、特設サイトがオープンしているのでご興味のある方はご覧下さい。Windowlickerの傘も売ってます!
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