音楽の世界では、過去に流行した音楽ジャンルが再流行することがしばしばあります。
洋楽ロックでは、2000年代に「ロックンロール・リバイバル」と言われる、シンプルなガレージロック的な音楽性を持つバンドが流行ったことがありました。
そんな中で個人的に日本でもそろそろ来るんじゃないかなーと思っているのが、「ニューメタル・リバイバル」です。
- 1 ニュー・メタルとは?
- 2 ニューメタル・リバイバルに備えたおすすめ曲10選
- 2.1 -Chop Suey!- System Of A Down
- 2.2 -Rotting In Vain- Korn
- 2.3 -People=Shit- Slipknot
- 2.4 -Take a Look Around- Limp Bizkit
- 2.5 -Be Quiet And Drive(Far Away)- Deftones
- 2.6 -Going Under- Evanescence
- 2.7 -Blue Monday- Orgy
- 2.8 -Down with the Sickness- Disturbed
- 2.9 -Last Resort- Papa Roach
- 2.10 -In The End- Linkin Park
- 3 まとめ
ニュー・メタルとは?
ニュー・メタル(Nu-Metal)は、1990年代後半〜2000年代にかけて流行したロックの1ジャンルです。オルタナティブ・メタル、ラウド・ロック、モダン・ヘヴィネスなどとも呼ばれます。
「メタル」と付いてますが、いわゆる正統派のヘヴィ・メタルとはかなり異なります。
特徴としてはリフ中心かつヘヴィなギタ―演奏や、ヒップホップの影響(しばしば挟まれるラップや、ヒップホップ的なグルーブ感)が挙げられます。
歌詞は個人の苦悩や葛藤、怒りなどをテーマにしたものが多いです。
学校や会社などでムカつくことがあってイライラしている時など聴くとハマる曲が多いです(笑)。
ニュー・メタルは2000年代以降にブームが下火になってしまい、「終わったジャンル」扱いされることもありますが、海外では2010年以降から再ブームの兆しがあり、「ニューメタル・リバイバル」と言われることも多いです。
今回はそんなニュー・メタルの良曲を10曲ご紹介します。
ニューメタル・リバイバルに備えたおすすめ曲10選
-Chop Suey!- System Of A Down
発売日:2001年8月13日
収録アルバム:「Toxicity」
このジャンルの中でも特に人気のある曲です。
変拍子に次ぐ変拍子と変態ギターリフが非常に中毒性が高いです。
System Of A Downは他の曲も変拍子が多用されており非常に暴れたくなる曲が多いですし、メンバーの風体も確実にドラッグキメてそうな感じですが(笑)
社会派バンドの一面もあり、歌詞は社会問題や歴史的事件等をテーマにしたシリアスなものが多いです。
-Rotting In Vain- Korn
発売日:2016年7月22日
収録アルバム「The Serenity of Suffering」
「Blindじゃないの?」と思うファンもいるかもしれませんが、リバイバルに掛けて、あえて最近のキラーチューンを選びました。
ニュー・メタルのパイオニアとされるバンドであるKornの最新アルバムからの一曲です。
久々に復活したオリジナル・メンバーによるツイン・ギター、もはや打楽器に近いスラップベース、「Korn語」「ジョナサン語」などと言われる意味不明な歌唱など、Kornらしい要素が久々に集まった曲です。
特にギター演奏がスリリングでかっこいい。
-People=Shit- Slipknot
発売日:2001年8月28日
収録アルバム「Iowa」
今や独自のフェスを開くまでになったモンスター・バンドであるSlipknotの代表曲。
総勢10人近いメンバーで演奏する曲は非常にヘヴィで獰猛。
「People=Shit!」のストレートな歌詞と相まって、ムカつく奴のことを思い浮かべながら聴くととてもスッキリします(笑)。
-Take a Look Around- Limp Bizkit
発売日:2000年7月
収録アルバム「Chocolate Starfish and the Hot Dog Flavored Water」
良くも悪くも典型的なニュー・メタルバンドであるLimp Bizkitの代表曲の一つ。
この曲は某有名映画の主題歌だったので知っている人も多いかもしれません。パワフルなリフが特にカッコいいですね。
このバンドは何かと毀誉褒貶が激しいです。
ニュー・メタルの典型的な要素が詰まっているバンドなだけあって槍玉に挙げられることが多かった上、同業者からもかなり嫌われてました。
Slipknotとのかつての批判合戦は有名ですし、Kornのジョナサン・デイヴィスからは「あいつらと一緒に懐メロツアーなんかしねぇ!」と言われたり、あのエミネムからは「ぶっ◯す」とまで言われています。
ですが、彼らの演奏力(主にウェス・ボーランドのギター)は確かなものです。
-Be Quiet And Drive(Far Away)- Deftones
発売日:1998年3月9日
収録アルバム:「Around the Fur」
この記事で取り上げているバンドの中では、おそらく最も内省的な雰囲気が強いであろうバンドであるDeftonesからの一曲です。
Deftonesは90年代から既に人気がありましたが、ニュー・メタルブーム絶頂期であった98年の時点で、このバンドは既に独自の音楽性を模索し始めていました。
この曲はどこかシューゲイザー的な雰囲気もあり、一口にニュー・メタルとも言いづらい曲に仕上がっています。
-Going Under- Evanescence
発売日:2003年6月25日
収録アルバム:「Fallen」
紅一点ボーカルが特徴的なバンド。日本でもかなり売れた1stアルバム「Fallen」からの一曲です。
この記事で取り上げている曲の中ではかなり「聴きやすい」曲だと思います。
ゴシック色が強めなので、そういうのが好きな人にもおすすめ。
完全に余談ですが、乃木坂46の齋藤飛鳥はこの曲が好きだそうです。
-Blue Monday- Orgy
Blue Monday
オージー
ロック
¥250
provided courtesy of iTunes
発売日:1998年8月
収録アルバム:「Candyass」
変化球的な一曲を選んでみました。
New Orderの名曲「Blue Monday」のカバー曲で、ニューメタルテイストに仕上がっています。
Orgyのメンバーは自身の音楽性を「death pop」と表現しているそうですが、この曲を聴くとその意味がなんとなく分かるのではないでしょうか。
-Down with the Sickness- Disturbed
発売日:2000年10月31日
収録アルバム:「The Sickness」
この記事で取り上げている曲の中では最もメタル寄りな曲かもしれません。
オジー・オズボーンが「メタルの未来」と称賛したバンドの初期の有名曲。
余談ですが、Disturbedはサイモン&ガーファンクルの「The Sound Of Silence」のカバーもしているのですが、これがめっちゃ良い曲です。全くニュー・メタルではありませんが(笑)。
-Last Resort- Papa Roach
発売日:2000年9月18日
収録アルバム:「Infest」
楽しくなる曲です。このバンドはインディーズ活動歴が長いのですが、それが頷けるような、どこか脱力感のある曲。
Papa Roachは、初期作こそニューメタル感が強めですが、後年の作品はどちらかというとオルタナティブ、パンク色が強くなっていきます。
こちらはこちらでノレますが、個人的には初期作の方が好きですね。
興味のある方は聴き比べてみるのもよいのでは?
-In The End- Linkin Park
発売日:2000年10月24日
収録アルバム:「Hybrid Theory」
最後は超有名バンドであるLinkin Parkからの一曲です。
このバンドはヒット曲が大量にあるのでチョイスが非常に難しいのですが、ニュー・メタル色が強く、かつ個人的に好きなこの曲を選びました。
Linkin Parkはニュー・メタルブームが終息してからも音楽性の変遷を交えながらモンスター・バンドとして君臨し続けていました。
ボーカリストであるチェスター・ベニントンの歌唱力は圧倒的で、鬱屈したティーンエイジャーに対して非常に共感性の高い歌詞も相まって絶大な人気を維持し続けていました。
しかし、チェスターは2017年に突然の自殺を遂げました。
私はそのニュースをツイッターで知ったのですが、最初はフェイク・ニュースだと思いました。
しかし、同じくボーカリストであるマイク・シノダが事実であると認めたこともあり、しばらくの間愕然とした思い出があります。
只々残念です。改めて、ご冥福をお祈りします。
まとめ
日本人にとってのニュー・メタルは、ラップが聞き取りにくかったり、どこか近寄りがたい風体のメンバーが多かったりととっつきづらいところもあるかもしれませんが、良曲もたくさんあります。
この記事が皆さんにとって新しい発見になれば嬉しいです。