オルタナティブ・ロックと言われてもピンと来ない方は多いかもしれません。
ロック好きの中では有名なジャンルですが、ロック音楽に親しみのない方にとってはいまいちイメージしづらい音楽ジャンルです。
今回はそんなオルタナティブ・ロックバンドのオススメ曲を、今現在も活躍中のバンドを中心にご紹介します。皆さんにとって新たな驚きになるような曲をご紹介できたら嬉しいです。
オルタナティブ・ロックとは?
オルタナティブ・ロックというのは「音」というよりも、バンドとしての「アティチュード(態度)」を指すものです。
オルタナティブ・ロックの歴史を詳しく話すととても長くなるので超ざっくりの説明になりますが、80年代までの「主流の」ロック音楽に対する反発(オルタナティブ)として、それまでには無かった多様な音楽性を有するロックバンドが80年代後半頃から脚光を浴びるようになりました。
文字通りの「これまでに無かった音楽」に当時の音楽ファンは魅了されていきます。
それらの音楽はいつしか定番化していき、日本を含めた後続のバンドに多大な影響を与えていきました。
90年代当時に活躍していたバンドは今やベテランとなり、既に解散してしまったものも多いですが、今でもバリバリ活躍しているバンドも沢山あります。
洋楽オルタナティブロック おすすめの名曲・代表曲
-1979- The Smashing Pumpkins
発売日:1995年10月24日
収録アルバム:「メロンコリーそして終りのない悲しみ」
90年代オルタナティブ・ロックシーンを代表するバンドの一つであるThe Smashing Pumpkins(通称、スマパン)の代表曲の一つです。
スマパンは多彩な音楽性を持ち、ゴリゴリのハードロックからメランコリックなバラード、打ち込み中心の電子音楽など幅広い曲をリリースしていますが、この曲はノスタルジックでシンプルなギターバラードといった趣きです。クールダウンしたい時などに聴くのが個人的にオススメ。
スマパンは2000年に一旦解散しましたが、2006年に活動を再開。2010年/2013年のSUMMER SONICで来日しています。
現在はほぼオリジナルに近いメンバーで活動中で、そろそろ次の来日があってもおかしくないのでは?
-Them Bones- Alice In Chains
発売日:1992年9月29日
収録アルバム:Dirt
1990年にデビューしたバンドの人気曲で、後のニューメタルにも通じるヘビーなギターサウンドが特徴です。
歌詞は孤独や死をテーマにした陰鬱なものであり、やや聴く人を選ぶかもしれませんが波長が合う人にはとてもハマります。演奏時間が2分半とタイトなのも良いです。
Alice In Chainsはオリジナルボーカリストのレイン・ステイリーが深刻なドラッグ中毒を抱えた末、2002年にオーバードーズでこの世を去るという悲しい出来事がありました。
しかし2006年に新ボーカリストを迎え活動再開し、2014年には来日もしています。
最近でもリリースしたアルバムがグラミー賞にノミネートされるなど評判は良いです。
-Give It Away- Red Hot Chili Peppers
発売日:1991年9月23日
収録アルバム:Blood Sugar Sex Magik
「レッチリ」の愛称で日本でも大人気のバンドの代表曲の一つ。
音楽性はファンクやラップの要素が入ったいわゆる「ミクスチャー系」でとても盛り上がれます。
この記事で紹介しているバンドは全体的にスモールインジャパンな傾向が強く、来日自体がレアイベント化しているバンドも多いですが、レッチリは日本でも人気なこともあり、FUJI ROCKやSUMMER SONICなどのビッグフェスにコンスタントにヘッドライナーとして出演しています。
-Smells Like Teen Spirit- Nirvana
発売日:1991年9月10日
収録アルバム:Nevermind
あまりにも有名すぎる曲なのでオススメに挙げようか迷いましたが、ロック史を変えてしまった曲なので挙げないのも逆に変かと思い、やっぱり書きます。
非常にキャッチーなギターサウンドとボーカルの声が魅力。このメロディセンスは本当に才能の賜物だと思います。
シングルはバカ売れし、世界中のキッズの人生に影響を与えました。
残念ながら中心メンバーであるカート・コバーンは1994年に自殺という選択を行ったので、再結成は不可能です。
カート・コバーンが自殺していなかったら、それもまたロック史に大きな影響を与えていたでしょう。
-Feel Good Hit Of The Summer- Queens Of The Stone Age
発売日:2000年6月6日
収録アルバム:Rated R
「ストーナー・ロック」と呼ばれる、リフの繰り返しが特徴的な音楽ジャンルの代表的なバンドQueens Of The Stone Ageの人気曲の一つ。この曲の大きな特徴の一つは歌詞にあり、ひたすらドラッグの名前を連呼しています。
Queens Of The Stone Ageは絶対に来日をキャンセルするバンドとして一部で有名でしたが(笑)、どういう気まぐれか2017年、18年にそれぞれFUJI ROCK、SUMMER SONICに出演しました。
このまま来日頻度を増やしてくれればいいのですが。
-Only Happy When It Rains- Garbage
発売日:1995年8月15 日
収録アルバム:Garbage
女性ボーカルとポップな曲調が特徴的なロック曲。
今ではよくあるサウンドと言えなくもないですが、1995年時点でこのサウンドは先進的という印象を受けます。
Garbageは今も精力的に活動していますが、なかなか来日してくれないのが悲しいところです。
ちなみにドラマーはNirvanaのNevermindをプロデュースしたことでも有名なブッチ・ヴィグ。
-Paranoid Android – Radiohead
発売日:1997年5月26日
収録アルバム:OK Computer
日本でも人気のロックバンドRadioheadの代表曲の一つです。
物悲しいギターロックで、曲展開が多彩でどこかプログレ的でもあります。歌詞はまさにパラノイアといった感じ。
Radioheadは日本でもかなり人気があるので、そこそこの頻度で来日してくれます。
ボーカリストのトム・ヨークのソロ活動が一段落した頃にまた来日するのではないでしょうか?
-March Of The Pigs- Nine Inch Nails
March of the Pigs
ナイン・インチ・ネイルズ
オルタナティブ
¥250
provided courtesy of iTunes
発売日:1994年3月8日
収録アルバム:The Downward Spiral
攻撃的なギターサウンドが特徴的な音楽ジャンル「インダストリアル・メタル」の代表的なバンドの一つであるNine Inch Nailsの人気曲です。ギターノイズが鮮烈な印象をもたらす曲で、ライブでは必ずと言っていいほど演奏されます。
Nine Inch Nailsはボーカルのトレント・レズナーのソロ・プロジェクトに近いバンドですが、トレント・レズナーは最近では映画のサウンドトラックなども手掛けており、今やグラミー賞の常連と化している評価の高いミュージシャンです。
来日頻度は比較的多く、2018年のSONIC MANIAに出演しています。
-Lateralus- Tool
Lateralus
TOOL
メタル
¥200
provided courtesy of iTunes
発売日:2001年5月15日
収録アルバム:Lateralus
海外では熱狂的な人気があるバンドの3rdアルバム「Lateralus」の表題作です。
このバンドの音楽性を一言で表現するのはとても難しいのですが、メタル、プログレ、ダークアンビエントなどの要素が渾然一体となった、魔術的とでも言うべきものです。
とっつきづらいですがハマる人はとことんハマります。
Toolの歌詞は非常に難解で暗喩的なものが多いですが、この曲の歌詞はどこかポジティブな要素もあります。
Toolは極端な寡作かつスモールインジャパンなバンドなのであまり来日しませんが、2006年のSUMMER SONICや2013年のOzzfest Japanで来日しています。
加えて2019年8月には実に13年ぶりとなるニューアルバムのリリースが控えており、そろそろ次の来日を期待したいところです。
-Soon – My Bloody Valentine
Soon (Andrew Weatherall Mix)
My Bloody Valentine
オルタナティブ
¥150
provided courtesy of iTunes
発売日:1991年11月4日
収録アルバム:Loveless
フィードバックノイズや浮遊感のある音像が特徴的な「シューゲイザー」というジャンルの代表曲の一つです。
音の洪水とでも言うべきギターノイズと、儚げな女性ボーカルが独特の世界観を作っています。
聴いているとまるで白昼夢を見ているかのような浮遊感を感じられます。
My Bloody Valentineは結成から30年以上経過しているにも関わらず、アルバムをわずか3枚しか出していません(泣)。
そのため来日頻度も少ないですが、最近はたま〜に思い出したかのように来日してくれます。
まとめ
オルタナティブ・ロックをあまり知らない方にも興味を持ってほしいと思い、今も活躍中のバンドを中心に紹介してみました。
筆者はNirvana以外のバンドは全てライブも見たことがありますが、今でも楽しめるバンドばかりだと思います。
この記事を読んだ皆さんが興味を持っていただけたなら嬉しいです。