NICO Touches the Walls(ニコ・タッチズ・ザ・ウォールズ)、聴いたことありますか?
2007年にメジャーデビューしたNICO Touches the Wallsは、「手をたたけ」や「夏の大三角形」など多くのヒット曲を生み出し、テレビで彼らの曲が流れない日がないという、大きなバンドに成長しました。
そして2019年11月15日は、伝説の日になりました。
NICO Touches the Wallsは、その存在が奇跡だったことを証明するように、あっさりと第一線を退いたのです。
ここからは、NICO Touches the Wallsの経歴と、メンバーのプロフィールを紹介させていただきます。
NICO Touches the Wallsの経歴
NICO Touches the Wallsはどんなバンド?
NICO Touches the Wallsは、光村龍哉(ボーカル&ギター)、古村大介(ギター)、坂倉心悟(ベース)、対馬祥太郎(ドラム)の4人がメンバーのロックバンドです。
たぐいまれな才能と実力で、デビューしてからも順調に認知度を上げ、音楽フェスの常連となりました。
フルアルバムを7枚発売していて、なかでも5thアルバム『Shout to the Walls!』(収録曲:「夏の大三角形」など)と、6thアルバム『勇気も愛もないなんて』(収録曲:「天地ガエシ」、「ローハイド」、「ニワカ雨ニモ負ケズ」など)は、週間オリコンチャート5位というヒット作になりました。
バンド名「NICO Touches the Walls」の由来
バンド名の由来は、「壁に触れるという行為は壁の向こうにある世界、日常から新しい世界を創造するというイメージ」、からの発想とのこと。
バンド名を決める話し合いをしていたとき、光村(Vo&Gt)がスタジオのトイレに入った瞬間、トイレが狭すぎて壁に激突したことから、“Touches the Walls”を思いついたそうです。
また、“NICO”の部分は、女性の名前をバンド名に入れたかったため、“NICO”に決まりました。
NICO Touches the Wallsのデビューのきっかけ
NICO Touches the Wallsが世に出るきっかけとなったのは、2004年11月に出場した「TEENS’ MUSIC FESTIVAL」というヤマハなどが開催している音楽コンテストでした。
このときのコンテストには、のちにメジャーデビューするバンド「UNISON SQUARE GARDEN」も出場しています。
その「TEENS’ MUSIC FESTIVAL」で、NICO Touches the Wallsは「そのTAXI,160km/h」を演奏し、LOTTE賞に選ばれます。
このときメンバーは全員まだ19歳。
当時の映像はインターネット上でも見ることができますが、コンテスト出場者なのにすでにプロ顔まけです。
NICO Touches the Walls結成までの流れ
では少し、結成までの話をさかのぼりましょう。
NICO Touches the Wallsが結成されたのはコンテスト出場の約半年前である2004年4月。
ですがもともと、光村龍哉(Vo&Gt)と坂倉心悟(Ba)は、高校時代から他メンバーも含めB+(bplus)というバンドを組んでいました。
光村と古村大介(Gt)、対馬祥太郎(Dr)は同じ高校の軽音部に所属していましたが、交流はありませんでした。
1学年先輩である古村、対馬は先に卒業し、光村が卒業する際の軽音楽部の卒業記念イベントを古村が見にきます。
そこで光村と古村は初めて話すことに。
光村の演奏をいいなと思った古村がバンドをやろうと誘い、光村が高校卒業後の2004年4月、光村と坂倉、そして古村が3人でNICO Touches the Wallsを結成することになります。
その後2004年7月に、対馬がメンバーに加入。
そして11月にはもう、「TEENS’ MUSIC FESTIVAL」で賞を獲得することになります。
メジャーデビュー、国民的バンドに
コンテストの翌年2005年にはライブハウス出演経験を重ね、2006年1月には新成人ということで「成人前夜」のタイトルでワンマンライブを敢行。
2006年2月、初のアルバム『Walls Is Beginning』をインディーズで発売。
このアルバムには、コンテストで受賞した「そのTAXI,160km/h」も収録されました。
また、大型音楽フェスにも出演するようになり、「COUNTDOWN JAPAN 06/07」にも出演します。
2007年11月21日、キューンレコードからアルバム『How are you?』でメジャーデビュー。
以降精力的にライブハウスや各有名音楽フェスに出演し、2008年11月には初の全国ツアー「Bon voyage,Etranger」を開催するなど人気バンドに。
その後、多くの楽曲がタイアップされ、認知度を上げていきます。
2009年には、「ホログラム」がアニメ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』のオープニングテーマに。
2011年、「手をたたけ」が『au LISMO!』CMソングに。
2012年、「夏の大三角形」が『カルピスウォーター』CMソングに。
また、2011年から、毎年11月25日恒例のライブイベント、「1125(イイニコ)の日 ライブ」の開催をスタートします。
また、アニメ『ハイキュー!!』へのタイアップ(「天地ガエシ」(2014年)、「マシ・マシ」(2016年))でも、多くの人に知られることとなりました。
2019年6月、7thアルバム『QUIZMASTER』を発売。
そして2019年11月、NICO Touches the Wallsは「終了」を発表することになります。
ではここからは、メンバーをそれぞれ紹介していきます。
NICO Touches the Walls メンバー紹介
光村龍哉 (ミツムラ タツヤ)
担当:ボーカル、ギター
生年月日:1985年9月8日
血液型:AB型
出身地:千葉県浦安市
身長:171cm
気難しい性格らしく、自分がやりたいと思ったら曲げないタイプ。
しかし、「(自分が女性として)もしメンバーと付き合うなら誰がいい?」という質問には、「他の3人は怖いから自分」と答えています。
良くも悪くも、この人なしではNICO Touches the Wallsは生まれなかった、とメンバーインタビュー等の端々から感じ取れる人。
NICO Touches the Wallsのメンバーが1番喧嘩になったのは、Tシャツのデザインで揉めたとき、だそうです。
人間観察が好きで、物事の見方を変えてみたり、表と裏両面を見たいタイプ。
音楽と関係ない世界で生きていくのは考えられない、とよく言っています。
パフォーマンスなどで、そんなにかっこつけないようにしているらしく、その理由は、“かっこつけてなくてもかっこよくいたいから ”だとか。
大人になったと実感することはあまりなくて、年齢は7掛け(×7割)くらいの気持ちでいるとのこと。
また、妹がいるそうです。
いろいろなことに博識で、音楽や、好物であるラーメンや、日本酒にも詳しい。
NICO Touches the Wallsのメンバーは、全員肉とラーメンが好きで、よく焼肉屋に行くとのこと。
インタビューされるときの返答の流れが上手く、話の組み立てがまとまっているタイプだそうです。
光村は、小学校3年生のときに曲を作るようになります。
高校では軽音部所属。
前部長だった対馬(Dr)の、次の代の部長をしていました。
NICO Touches the Wallsはどんなバンドだと思われているか、について、「 “クールで頭使ってやってる”、 “とっつきにくい”と思われてるのでは」と語っています。
好きなアーティストは、草野マサムネ(スピッツ)、桑田佳祐(サザンオールスターズ)で、“尊敬している人”にはポール・マッカートニーを挙げています。
またカラオケの十八番には、安全地帯の「恋の予感」を挙げています。
この嗜好から何となく想像できますが、デビューしてすぐのころは、「できたらバラードで売れたい」と思っていたそうです。
NICO Touches the Wallsは昔から、攻撃的な音楽性を追求していました。
それは激しい曲調という意味ではなく、あくまで作品の方向性という意味。
なのでライブで客受けする盛り上がる曲は嫌いだし、いかにも激しい曲はNICO Touches the Wallsには似合わない、と考えていたそうです。
しかし、「THE BUNGY」を演奏し、観客と一体化して盛り上がった瞬間から、考え方が変わったと語っています。
また、バンドを始めた最初のころはライブ嫌いで、メンバーの古村(Gt)、坂倉(Ba)も最初はライブが苦手だったのだとか。
光村は、自分がファンである草野マサムネや桑田佳祐に似ていないからという理由で、自分の声が以前は好きではなかったそう。
ですが今は自分の声も受け入れている、と語っています。
歌詞を書くときに、自分が過去に書いた歌詞のフレーズとかぶるのが嫌で、曲を書くたびに使えないフレーズが増えていって大変、と語っています。
古村大介 (フルムラ ダイスケ)
担当:ギター
生年月日:1985年3月1日
血液型:B型
出身地:北海道函館市生まれ、小学校のとき千葉県浦安市に引っ越す
身長:174cm
感情の起伏が激しいタイプで、感受性が強い性格。
周りの友人が結婚すると聞いて、自分だけが子供のように感じたそう。
NICO Touches the Wallsで、自分がコーラスをやるようになってから、「(光村が)歌えるのってすごい」とさらに思うようになったと語っています。
また、「高校で1番モテてたのは?」という質問に光村と答えてます。
NICO Touches the Wallsの、古村以外のメンバー3人は、遅刻癖があるのだとか。
きょうだいには兄と姉がいるそうです。
普段からバイクに乗っていて、他メンバー3人はみんな後ろに乗せたことがあります。
お菓子が好きで、新発売のお菓子を見るとときめくそうですが、辛いものも好きとのこと。
30代になってからお酒を飲むようになり、NICO Touches the Wallsのメンバーで飲みに行ったら全員日本酒を飲むのだとか。
梅酒のCMに出演して女優さんと共演したい、とコメントしたことも。
日焼けすることをよく気にしてます。
高校時代は少しだけ陸上部にも所属していたとのこと。
古村は、小学校のころ千葉に引っ越して以来、対馬(Dr)とずっと同級生でした。
高校に入り、出会った友達の影響でギターをはじめます。
同じ軽音楽部でしたが、高校のときは光村(Vo&Gt)とは話したことがなかったそうです。
高校卒業後はギターの専門学校に入学。
「(高校で)すごい後輩がいる」という光村の噂を聞いていて、軽音楽部の卒業記念イベントを見に行った際に、光村とバンドを組もうと考え、連絡したそうです。
また、NICO Touches the Wallsのことは、“奥ゆかしいバンド”と表現しています。
“挫折を感じた瞬間”について質問され、「今まではなかったけど、バンドが続けられなくなるときはそう感じるだろうな」と答えています。
坂倉心悟 (サカクラ シンゴ)
担当:ベース
生年月日:1985年7月24日
血液型:AB型
出身地:東京都墨田区
身長:174cm
冷静なタイプですが、NICO Touches the Wallsの他メンバーからは1番のいじられキャラ。
初めて付き合った子とは、1回もデートせずに振られてしまったそうです。
性格について、自分では2面性を感じているようで、思いつめているときと、とりあえずやってみよう、ってなるときがあるとのこと。
音楽が続けられなくなることについて、“考えたくもないほどのことだけど・・・”と語っています。
坂倉は、NICO Touches the Wallsのメンバーで1人だけ違う高校でしたが、高校のときから、バンド“B+(bplus)”で光村(Vo&Gt)と音楽活動をしていました。
音楽も好きでしたが美術にも興味があり、芸術大学に行きたいと思っていたころもあったそうです。
光村とバンドを組んで音楽をやっていくなかで、光村の曲が好きになっていき、ミュージシャンになることを決意。
また、大学に通い、音楽活動と両立させ、早稲田大学人間科学部を卒業しています。
NICO Touches the Wallsについては、曲を作っていくなかで、波乱が起きて出来上がったもののほうが良いということもある、と語っています。
また、ペースの違う4人がバンドを作り上げていくのは、なかなか簡単には進まない、とも発言。
対馬祥太郎 (ツシマ ショウタロウ)
担当:ドラム
生年月日:1985年1月28日
血液型:B型
出身地:千葉県
身長:165cm
ムードメーカーで楽しい性格。
流れに身を任せるタイプで、「何を考えてるか分からない」と言われることもあるのだとか。
自分から、これをやりたいと主張するタイプではなく、光村(Vo&Gt)の決めた方針を支えていて、そんな自分の性格のためにバンドでの立ち位置に悩んだこともあるそう。
ですが高校では軽音部の部長だったそうです。
ひげがトレードマークで、自分でもお気に入り。
対馬は、小学校のときからブラスバンドをやっていて、中学のときにはドラムのレッスンを受けていました。
また古村(Gt)とは、小学3年生以来の同級生です。
中学2年のときには、友達に誘われてバンドを始めています。
高校卒業後に、光村、古村、坂倉のバンドに対馬が加入し、NICO Touches the Wallsの4人がそろうことに。
バンドではメンバーの希望をくみ取ったり調整役をしてくれています。
また、NICO Touches the Wallsというバンドはいろいろと時間がかかってしまうことも多い、と坂倉(Ba)と同趣旨のことを語っています。
まとめ
今回は、NICO Touches the Walls(ニコ・タッチズ・ザ・ウォールズ)の経歴や、メンバーについて紹介させていただきました。
数えきれないほど名曲を生み出したNICO Touches the Walls。
意外と気さくな(?)メンバーたちの素顔を踏まえて、ぜひもう1度“NICO”の楽曲を聴いてみてくださいね!