90年代ロックシーンの最重要バンドと言ってもいいNirvana(ニルヴァーナ)。
洋楽ロックに多少でも興味のある方は、名前くらいはどこかで聞いたことがあるのではないかと思います。
今回はバンドの歴史を簡単に辿りながら、Nirvanaの名曲・代表曲を紹介していきます。
Nirvanaとは?
1987年に結成された、アメリカ出身のグランジ・オルタナティブロックバンドです。
- カート・コバーン
- クリス・ノヴォセリック
- デイブ・グロール
主なメンバーはカート・コバーン、クリス・ノヴォセリック、デイブ・グロールの3名ですが、ボーカル、ギター、ソングライティングを一手に担っていたカート・コバーンが中心メンバーとされることが多いです。
1991年、ロック史に残る名曲”Smells Like Teen Spirit”と名盤”Nevermind”のリリースにより世界的な大人気ロックバンドとなり、後続の無数のロックバンドに多大な影響を与えました。
しかし、カート・コバーンはいつしか、世間が求める音楽と自身の音楽性とのギャップや、妻であるコートニー・ラブとのスキャンダル、ドラッグ中毒などに苦悩するようになり、人気絶頂の最中である1994年に自殺。それと共にバンドは解散し、伝説のバンドとしてロック史に残ることになりました。
ワシントン州のアバディーンで結成後、しばらくはシアトルなどの地元を中心に活動していたNirvana。徐々に知名度を上げていったものの、当初はワシントン州を中心に活動する、知る人ぞ知るバンドという域を抜けていませんでした。
そんな中、インディーズレーベルからリリースされた1stアルバムが「Bleach」です。インディーならではのローファイで荒々しいアルバムで、やや聴く人を選ぶかもしれません。
そんなアルバムの中でおすすめの曲はこちら。
今なお色褪せないNirvanaのおすすめ名曲・代表曲と歴史
-Blew-
発売日:1989年6月15日
非常に荒々しいギターノイズが印象的な曲です。バンドの初期衝動を感じることができます。
NirvanaはどうしてもNevermind以降ばかり語られがちですが、他のアルバムを聴きこんだ方にはBleachもおすすめです。
1991年9月24日、Nirvanaは名盤「Nevermind」をリリースします。それに相前後する形で、ラジオやMTVなどでNevermindの曲やPVがヘビーローテーションされるに伴い、Nirvanaは一躍世界的な人気を獲得します。
単にヒットしたというだけでなく、当時はアンダーグラウンドの音楽と目されていたグランジ・オルタナティブロックというカテゴリが一躍メジャーなジャンルとなり、後の音楽シーンをガラリと変えてしまったことから、Nevermindのヒットはロックの革命と言われることさえあります。
そんな名盤からのおすすめ曲を3曲ご紹介します。
-Smells Like Teen Spirit-
Nirvanaを知らない人でも、この曲はどこかで聴いたことがあるのではないでしょうか。
Nirvanaの代名詞とも言える曲であり、90年代のロックで最高峰の一つと言える代表曲です。
楽曲は非常にキャッチー、”Hello,Hello,Hello,How Low?”などの印象に残りやすい歌詞、加えて驚くほど簡単に演奏できるコード進行も相まって、当時のロック好き少年達にこぞって演奏されました。
-Drain You-
「動と静」の対比が印象的な曲。「Bleach」までの初期衝動とはまた違う印象を感じる曲です。
余談ですが、筆者はこの曲を一人カラオケで歌うことが多いです(笑)
-Lithium-
Drain Youとは逆に「静と動」の対比が印象的な曲。イントロの物悲しさから、サビで一気にノイジーに持っていきます。
大人気バンドとなったNirvanaでしたが、メンバーはその状況を必ずしも快くは思っていませんでした。
当時のグランジ・オルタナバンドの暗黙の了解であった「アンチ商業主義」と、「実際にバカ売れしてしまった自分たち」という葛藤に苦しむことになります。加えて、カート・コバーンは妻コートニー・ラブも交えたスキャンダル騒動やドラッグ中毒にも苦しんでいました。
1993年9月21日発売の3rdアルバム「In Utero」は、そんな状況に対する反発から生まれたアルバムといっていいでしょう。「Nevermind」と比較すると荒々しいサウンドに仕上がっています。Nirvanaの最高傑作は「Nevermind」ではなく「In Utero」だとするファンも多い良作アルバムです。
-Heart Shaped Box-
Nirvanaの特徴である「動と静」のコントラストは相変わらずですが、Nevermind収録曲とはまた違う荒々しい魅力と艶が感じられる人気曲です。
PVのカートにどこか張り詰めた雰囲気を感じるのは、バンドの歴史を知っているからでしょうか・・・
-Rape Me-
歌詞が非常に物議を醸した曲ですが、その理由は一目瞭然でしょう。
MTVから演奏を拒否されたとも言われる、曰く付きの曲です。
-All Apologies-
アルバムの最後を飾る曲。哀愁と焦燥、虚無感などが感じられる良曲です。歌詞からはどこか「自暴自棄」になっている感が伝わってきます。
MTV Unpluggedとは、一流アーティストによるアコースティック演奏が中心のライブ番組で、過去には数多くの有名アーティストが出演しています。
Nirvanaは1993年11月18日に録音しており、オリジナル曲に加えてカバー曲も披露していますが、この際に録音されたカバー曲の中には、ベスト盤にも収録されるほどの名曲もあります。
-The Man Who Sold The World-
「世界を売った男」の邦題で知られます。デヴィッド・ボウイのカバー曲です。
ボウイの原曲とこのカバー曲のどちらの方が有名かは、かなり微妙なところです(笑)
-Where Did You Sleep Last Night?-
Where Did You Sleep Last Night (Live)
ニルヴァーナ
ロック
¥250
provided courtesy of iTunes
ロック史でも屈指の名カバーと言っていい曲だと思います。
非常に良いアコースティックバラードです。歌詞の内容からすると、妻コートニー・ラブに向けた抗議なのかもしれないと邪推してしまいます。
カートの葛藤から来るうつ病、そして深刻なドラッグ中毒は日に日に深刻なものとなっていきます。
まず、カートはローマでの滞在中に自殺未遂騒動を起こします。
その後、1994年4月8日に、自宅で遺体で発見されます。死因はショットガンで頭を撃ち抜いたことによるものです。現場はR.E.Mの「Automatic For The People」が流しっぱなしになっており、遺書にはNeil YoungのHey Hey My Myより、「It’s better to burn out than to fade away」が引用されていました。
カートの死に伴いNirvanaは解散。その後のベスト盤に収録された未発表曲が次の曲です。
-You Know You’re Right-
この曲を世間にどう発表するかで、Nirvanaの残りメンバーであるクリス、デイブと、カートの妻コートニー・ラブの間で非常に揉めたことでも知られる人気曲。
これまでのNirvanaとはまた違う印象を感じる良曲であり、もしカートが生きていたらどのような作品を作っていたのか、思いを馳せずにはいられない曲です。
まとめ
Blew |
Smells Like Teen Spirit |
Drain You |
Lithium |
Heart Shaped Box |
Rape Me |
All Apologies |
The Man Who Sold The World |
Where Did You Sleep Last Night? |
You Know You’re Right |
Nirvanaの名曲・代表曲を簡単にご紹介しました。
ここには紹介しきれていませんが、Nirvanaには他にも名曲がたくさんあります。
興味を持った方はぜひアルバムも聴いてみてください。やはりNevermindから聴いていただくのがおすすめです。